外国人のお客さんへの対応方法

近年では、インバウンド需要によってタクシーの多言語対応化が求められています。そこで、タクシードライバーの外国人対応について紹介します。

【働き方別】
東急田園都市線沿いで
タクシードライバーになれる
会社3選

タクシー業界におけるインバウンド需要

訪日外国人にとって、タクシーは非常に便利な移動手段。知らない土地で空港や観光地へ自力でアクセスすることは難しいため、目的地を伝えれば良いだけのタクシーの需要はとても高いのです。

このように、タクシー業界のインバウンド需要が高いことは知られていますが、サービス向上や他社との差別化のための新たなサービスが必要。

たとえば、配車アプリを多言語対応にして訪日外国人が利用しやすいようにしたり、観光地を巡るツアーを提供するなどのサービスに注目が集まっています。

また、タクシー運転手自身が外国語を話せることで、利用客の満足度や利便性は更にアップするでしょう。

外国語を話せるようになるべき？言語の違いへの対策

接客でよく使う英語を習得する

タクシードライバーが仕事のために外国語を覚えるのなら、まず英語を覚えた方が良いでしょう。「英語なら理解できる訪日外国人が多い」という点もありますが、売上アップにつながるからです。

たとえば、羽田空港のタクシー乗り場には、「英語検定合格者レーン（ECDレーン）」が設けられています。訪日外国人の乗車チャンスを得やすいうえ、同レーンは比較的空いているため回転率も良好。
外国人の利用客は客単価が高い傾向にあることも、タクシードライバーが英語を学ぶ大きな理由になるでしょう。

そこで、タクシー業務で使われやすい英語を覚えることをおすすめします。

• 目的地を聞く：「Where would you like to go?」（どちらまで行かれますか？）
• もう一度言ってもらうよう尋ねる：「Would you speak that again?」（もう一度言っていただけますか？）
• 忘れ物がないか尋ねる：「Make sure you have everything.」（すべてお持ちかご確認ください。）

このように、タクシー業務で使われやすい英語を覚えておくだけでも、接客の質がぐんとアップします。

翻訳アプリを使用する

翻訳アプリをタクシーの接客に活用する方法もあります。

たとえば「VoiceTra」は、スマートフォンで利用できる翻訳アプリ。翻訳できる言語は31ヶ国語もあり、無料でダウンロード・利用可能。観光客の多いエリアで営業するタクシードライバーにおすすめです。

外国人のお客さんを乗せた場合のトラブル対処法

日本円を持っていない

「乗車した外国人観光客が、日本円を持っていなかった」というケースがあります。両替忘れなどで外貨しか持っておらず乗車料金を支払えない場合は、後で請求しましょう。その際、連絡先や滞在先を控えておくことを忘れずに。

チップを渡してきた

日本ではなじみがありませんが、海外では乗客がドライバーにチップを渡す習慣があります。もしチップを渡されたら、失礼のないように受け取りましょう。

なお、個人タクシーの場合はそのまま儲けとして良いものの、会社に所属している場合はチップについて報告しておくことをおすすめします。

英語も通じないお客さん

外国人利用客のなかには、日本語はもちろん英語も話せない人もいます。言葉が通じなくてもドライバーが乗車拒否をすることはできないため、翻訳アプリなどを用意しておくと安心です。

「乗客と言葉が通じない、乗車拒否もできる状況ではない」と困ってしまった場合は、会社に相談して指示を仰ぐと良いでしょう。