ライドシェアによるタクシー業界の影響は？
こちらでは、ライドシェアの導入によってタクシー業界に影響がもたらされるのかどうかについて、わかりやすく説明しています。
ライドシェアに関する基本情報
ライドシェアの「ライド」は「乗る」を、そして「シェア」は「共有する」を、それぞれ意味しています。相乗りと訳される場合もあれば、配車サービスと訳される場合もあります。さまざまな形態がありますが、その中で近年議論が活発化しているライドシェアとは主に、有料で行われるサービスのことを指します。
そういった有料ライドシェアは、アプリを使って予約を受けたり配車のリクエストに応じたりして提供されるサービススタイルであるため、タクシーのような流し営業やタクシープールの利用などは行われません。
ライドシェアは国内ですでに導入されている？
兵庫県養父市や石川県加賀市では、すでにライドシェアのサービスが始まっています。
兵庫県養父市のケース
2018年5月25日 付の記事で、養父市の住民が所有する自動車を使用した有料ライドシェアが、26日にスタートする予定であることが報じられています。 地元のタクシー会社や観光協会などによるNPO法人が、サービス運営を担当するようです。ただし、このサービスが運行できるエリアは、タクシーが短距離運送を担えない中山間地の2エリアのみに限られています。
石川県加賀市のケース
2024年3月12日付の記事で、Uber Japanがライドシェアに関する協定を加賀市と締結したことが報じられています。同日から、ライドシェアの運行がスタートする予定です。北陸新幹線による観光客の増加が推測されるため、タクシーやバスのドライバー不足をライドシェアで補うことが、サービスを開始する目的のひとつです。配車依頼や決済はUberのアプリで行われます。
タクシー業界への影響について
導入に向けて現在議論が進められているライドシェア制度は、タクシー会社と無関係なサービスとして運用されるのではなく、タクシー会社が一般のドライバーの勤務管理や運転技術指導などを担当する形になるという方針です。
また、ライドシェア制度は、深刻なドライバー不足に対処する方法のひとつという位置づけです。そのため、ライドシェアの導入によってタクシー会社が不利益を被ることのないよう、対策が講じられています。
タクシードライバーとして就職する場合の影響は？
ライドシェア制度は、上述のとおり、ドライバー不足を解消することを目的とした制度です。そのため、現状では、タクシードライバーの就職や業務への影響は小さいと考えられます。ただ、ライドシェア解禁後、ライドシェアが予想以上に急速に普及し、一般ドライバーの数が大幅に増加した場合には、影響が出てくる可能性も否定できません。
そのため、今後ドライバーとして働くなら、プロのドライバーとして、サービス品質・運転スキルを高めて差別化を図り、ビジネスチャンスにつなげていくことが大切です。
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